Generation of cloned mice and nuclear transfer embryonic stem cell lines from urine-derived cells

DOI
  • MIZUTANI Eiji
    Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Yamanashi
  • TORIKAI Kohei
    Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Yamanashi
  • WAKAYAMA Sayaka
    Advanced Biotechnology Center, University of Yamanashi
  • NAGATOMO Hiroaki
    COC Promotion Center, University of Yamanashi
  • OHINATA Yasuhide
    Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Yamanashi
  • KISHIGAMI Satoshi
    Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Yamanashi
  • WAKAYAMA Teruhiko
    Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Yamanashi Advanced Biotechnology Center, University of Yamanashi

Bibliographic Information

Other Title
  • 尿中の体細胞からのクローンマウス作出および核移植胚由来ES細胞株の樹立

Abstract

<p>[目的]体細胞核移植によるクローン動物作出技術は,絶滅危惧種の保存にも利用可能である。しかし通常ドナー体細胞を得るためには,何らかの方法で動物個体を傷つける必要がある。そこで本研究では動物個体を全く傷つけることなく採取可能な体細胞として尿中に含まれる細胞に着目し,ここからクローンマウスを作出することを試みた。 [方法]129B6F1,B6D2F1,129/sv,C57Bl/6の4系統のマウスの雌雄を実験に用いた。尿中の細胞はマウスを保定した際に排尿されたものをディッシュに受けて採取し,細胞数を計測しドナー細胞とした。過排卵処理したB6D2F1雌マウスより採取した卵子を除核し,尿中の細胞を注入することでクローン胚を作製した。活性化後,2細胞期まで発生したクローン胚を偽妊娠マウス卵管に移植し,クローンマウス作出を試みた。また胚盤胞期まで培養したクローン胚からは核移植胚由来ES(ntES)細胞樹立を試みた。[結果と考察]尿に含まれる細胞数はマウス個体間で差が大きいものの,どの個体からも採取可能であった。また得られる大部分の細胞は生細胞であった。尿中の細胞から作製したクローン胚は,どのマウス系統を用いた場合でも38–77%が胚盤胞期へ発生した。またこれらの胚盤胞から24%の効率でntES細胞を樹立することに成功した。樹立したntES細胞株はアルカリフォスファターゼおよびOct4抗体染色陽性であった。2細胞期のクローン胚を卵管へ移植した結果,129B6F1雌,B6D2F1雄および雌より,それぞれ2%,1%,3%の効率でクローンマウス作出に成功した。さらに得られたB6D2F1系統のクローンマウスどうしを交配したところ,正常な繁殖能力があることも確認できた。以上より,動物個体を全く傷つけずに,尿中の体細胞から直接クローン動物を作製することに成功した。本方法は野生動物のように無菌的に尿を採取できない場合や,小型動物のように尿がほとんど得られない動物であっても利用できると考えられる。</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680691844096
  • NII Article ID
    130007023594
  • DOI
    10.14882/jrds.109.0_p-82
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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