ウラニルイオン選択的沈殿法による簡易再処理システムの開発(V)

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a simple reprocessing process using selective precipitant for uranyl ions
  • Evaluation of gamma-ray resistance of NCP
  • NCPのγ線に対する耐久性の評価

抄録

NCPを用いた再処理プロセスの成立性を検討するためには、放射線環境下におけるNCPの耐久性評価が必要である。NCPを含んだ種々の溶液へγ線を照射し、その耐久性を評価すると共に、NCPの劣化生成物が沈殿生成に与える影響について検討を行った。60Co照射設備を使ってNCPのみ(S系列), 水溶液中2M NCP(W系列)および3M硝酸中2M NCP(N系列)の3種の溶液へγ線照射を行った。吸収線量の異なるそれぞれの溶液を用い、3M硝酸中25℃においてウラニルイオンに対して3倍量のNCPを添加した時のウラニルイオンの沈殿率を求めた。また、乾燥状態, 湿潤状態および3M硝酸中におけるU-NCP沈殿へγ線を照射し、吸収線量の違いによる変化を赤外線吸収スペクトルおよびイオンクロマトグラムから評価した。3M硝酸中の沈殿試料については、吸収線量の違いによる溶液中のウラニルイオン濃度変化をICP発光分析装置により測定した。いずれの条件でも0.1 MGyまでは沈殿率に変化がなく、γ線に対する耐久性を十分に有していることが示された。沈殿物へのγ線照射試験においては、乾燥状態および湿潤状態の試料では0.4 MGy吸収後も未照射NCPと顕著な違いは認められなかった。γ線吸収によるNCPの劣化物の化学分析により、ピロリドン環のアミド結合の開裂が起こっていることが示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680694279424
  • NII論文ID
    130007026366
  • DOI
    10.11561/aesj.2004s.0.531.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ