大気中に浮遊する氷晶による光のFraunhofer回折

• 高野 精秀

  東北大学理学部超高層物理学研究施設

• 浅野 正二

  気象研究所高層物理研究部

書誌事項

タイトル別名

• Fraunhofer Diffraction by Ice Crystals Suspended in the Atmosphere

抄録

任意の方向を向いた有限の長さの六角柱および回転楕円体の Fraunhofer 回折の定式化を行い,3次元空間内および水平面内にランダムに方位する各々の粒子の回折強度を計算した。3次元空間内にランダムに方位する六角柱の回折強度は,同じ縦横比の回転楕円体のそれによってうまく近似される。粒子が水平面内に長軸を保って方位する場合の回折強度は散乱角だけではなく方位角の関数でもあり,六角柱と回転楕円体で回折パターンはかなり違う。水平面方位した六角柱の回折強度分布は光源の高度に強く依存し,光源の高度が低いとき方位角について著しく異方性を示す。さらに得られた計算結果の氷晶によって生ずる大気光学現象への応用についても議論した。

収録刊行物

• 気象集誌. 第2輯

  気象集誌. 第2輯 61 (2), 289-300, 1983

  公益社団法人 日本気象学会

キーワード

• Atmospheric Science

詳細情報

• CRID: 1390001206503577472
• NII論文ID: 130007343649
• DOI: 10.2151/jmsj1965.61.2_289
• ISSN: 21869057
• ISSN: 00261165
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmsj1965/61/2/61_2_289/_pdf
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可