スキャナー画像を用いた熱帯雨林の細根動態の解析

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of fine root dynamics using scanner image in tropical rainforest

抄録

<p>2 mm以下の細根の成長と枯死は、比較的短い期間で起こるとされている。スキャナー法は地下部の根の動態を非破壊的、連続的にモニターする有効な方法として近年用いられているが、熱帯の根の動態研究において用いられた報告例はない。本研究では、熱帯雨林における細根の成長と枯死のパターンを明らかにするため、マレーシアのランビルヒルズ国立公園内5カ所でスキャナー画像を取得した。画像は2014年4月から2015年5月までの間の約1ヵ月毎に取得し、1年間の現存量、成長量および枯死量を求めた。年間の平均現存量は画像によってばらつきがあり、最大と最小で約8倍の差があった。また、根が成長した平均長は3.9±2.3 mm cm-2 yr-1だった。一方で、枯死した根の平均長は1.6±0.9 mm cm-2 yr-1で、成長した根長の半分以下だった。年間に成長または枯死した根長を直径別(0.5 mm以上、0.5~2.0 mm以下、2.0~5.0 mm以下、5.0~10.0 mm以下、10.0~20.0 mm以下、20.0 mm~)にみると、直径0.5~5.0 mm以下の根が80-90 %を占めた。根の成長および枯死の経時的な動態についても考察する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288034788096
  • NII論文ID
    130007376472
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_845
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ