第11-2章 口腔アレルギー症候群 (OAS) /第11-3章 ラテックス–フルーツ症候群

  • 中島 陽一
    藤田保健衛生大学医学部小児科
  • 大矢 幸弘
    国立成育医療研究センター生体防御系内科部アレルギー科

書誌事項

タイトル別名
  • Commentary on Japanese Pediatric Guideline for Food Allergy 2016 Chapter 11-2 Oral allergy syndrome / Chapter 11-3 Latex-fruit syndrome

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抄録

<p> 口腔アレルギー症候群 (OAS) はIgEを介した口腔粘膜に限局する即時型アレルギー症状で, 本章では, 花粉症患者に限定した花粉–食物アレルギー症候群 (PFAS) を意味する. おもな原因食品は, 果物, 生野菜, 豆類である. 原因アレルゲンとして花粉との交差抗原性を示すBet v 1ホモログやプロフィリンなどが知られている. 診断は病歴, 特に花粉症の合併および被疑食物の感作状況を参考に行う. 補助診断としてprick-to-prick testが優れている. 治療の基本は除去であるが, 加熱などの加工処理によって摂取が可能となることが多い.</p><p> ラテックス–フルーツ症候群は, ラテックス抗原と果物や野菜に含まれる抗原との交差反応性に起因し, ラテックスアレルギー患者の30~50%に発症する. 交差リスクの高い食品として, アボカド, クリ, バナナ, キウイフルーツがある.</p>

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参考文献 (15)*注記

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