江戸の工芸デザインとクリストファー・ドレッサーの日本趣味
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- 西垣 江利子
- 関西大学大学院文学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Craft Designs in Edo Era and Christopher Dresser’s Japanism
- ― ラザフォード・オールコックの日本美術コレクションを中心に ―
- A Focus on Rutherford Alcock Collection
抄録
19世紀後半に日本の美術品や工芸品が西欧美術界に引き起こした日本趣味は、ヨーロッパや北米の広い範囲に及ぶものであった。ヴィクトリア朝のイギリスでも、1862年5月から半年間にわたって開催された第二回ロンドン万博において、イギリス国内では初となる大規模で網羅的な日本の美術品や工芸品の展示が行われた。19世紀後半にデザイナーとして活躍したクリストファー・ドレッサー(1834-1904)は、陶磁器、ガラス・金属器、家具、壁紙など、生活空間を飾るあらゆる製品のデザインを手がけた人物である。第二回ロンドン万博会期中に日本部門を訪れたドレッサーは、日本部門の代表者であったラザフォード・オールコック(1809-1897)の許可を得て、展示物のうち約80点をスケッチし、万博終了後にはその一部を購入している。この万博を契機として、その後の彼の著述やデザインには、日本に関するものが多くみられるようになる。本発表では、ヴィクトリア朝イギリスにおける日本趣味の一側面を明らかにするために、第二回ロンドン万博日本部門の出品物とドレッサーのデザインとの関連について、具体的な作例を挙げながら考察する。
収録刊行物
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- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
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日本デザイン学会研究発表大会概要集 65 (0), 36-37, 2018
一般社団法人 日本デザイン学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288038968704
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- NII論文ID
- 130007399202
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可