未利用資源を活用したキャベツ入りつくねの調製

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タイトル別名
  • Preparation of meat dumplings with cabbage utilizing unused resources

抄録

目的 消費者の食の簡便化ニーズの上昇や野菜価格の高騰を受け、カット野菜の需要が増加している。カット野菜が多く消費されると、芯や皮の未利用部分の量も増加する。カット野菜の原料としてはキャベツが最も多く用いられており、その歩留まりは約70%といわれている。そこで本研究では未利用部分であるキャベツの芯に焦点を当て、その特性を把握して活用方法を検討した。<br>方法 キャベツの芯を3部位(芯中心部、維管束、芯周辺葉)に分け、部位別重量割合、成分分析、官能評価を行った。芯の利用には独特のにおいが問題になる為、芯を部位別にして各部位のにおいをにおい識別装置(㈱島津製作所、FF-2A)で測った。これらの結果、芯を利用した「やわらかシャキシャキの鶏つくね」を調製し、未利用資源であるキャベツの芯が有効利用できるかを検討した。<br>結果 キャベツ全体に対する芯の重量割合は約10%で、芯の部位別重量割合は芯中心部16%、維管束16%、芯周辺葉68%であった。官能評価の結果、維管束部のにおいが有意に強かった。このにおいは芳香族系のにおいであると考えられた。調製した鶏つくねは、キャベツの芯を肉の重量の50%まで刻むかすり卸した状態で添加することができた。これにより、芯の約70%を活用することに成功した。食品ロスが削減でき、未利用部分の価値を高めることで食料資源が可能となった。そして、持続可能な社会環境の継続への一助となると考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712976346880
  • NII論文ID
    130007420539
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_34
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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