看護師長の承認行為尺度の開発

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  • Development of a Scale for “Recognition Behavior from Head Nurse”

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抄録

<p>本研究の目的は「看護師長の承認行為項目リスト」(萩本,2009)をもとに「看護師長の承認行為尺度」を開発し,信頼性と妥当性を確認することである.研究対象は,看護師長以上の管理者を除く看護師606名である.因子分析等から項目の削除と構成概念妥当性の検討,「ミネソタ満足度尺度」および「組織コミットメント尺度」の下位尺度である「情動的コミットメント」との相関係数から基準関連妥当性を検討,Cronbach α等から信頼性を検討した.その結果,「看護師長の承認行為尺度」は32項目から22項目に洗練された.信頼性は,尺度の全体のCronbach αが0.96,各因子では0.85~0.92(p < .001)であり,内的整合性が高いことが確認された.妥当性については,「ミネソタ満足度尺度」とは r =0.51(p < .001)で有意な相関を認め基準関連妥当性が支持された.しかし,「情動的コミットメント」とは r =0.31(p < .001)で弱い相関であり,基準関連妥当性の確認については課題が残った.因子分析では「看護師長の承認行為項目リスト」(萩本,2009)と同じ4因子『親密な交流』『支持的な相談・助言』『心地よい注目』『肯定的な業績評価』が抽出された.22項目の累積寄与率は69.3%であり,構成概念妥当性は確保された.</p><p>看護管理者が本尺度を参考にして承認行為を実践することにより,看護師の職務満足を高め,組織コミットメントを強めることが可能となる.することである.</p>

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