<b>導電性プライマー層をもつバンパーの異常帯電時における</b><b>着火性放電の発生条件に関する実験的考察 </b>

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タイトル別名
  • An Experimental Consideration on Electrostatic Discharges from Abnormally Charged Bumpers Having conductive primer layer
  • 導電性プライマー層をもつバンパーの異常帯電時における着火性放電の発生条件に関する実験的考察
  • ドウデンセイ プライマーソウ オ モツ バンパー ノ イジョウ タイデンジ ニ オケル チャッカセイ ホウデン ノ ハッセイ ジョウケン ニ カンスル ジッケンテキ コウサツ

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抄録

<p>合成樹脂製の自動車用バンパーの塗装工程のうち,導電性プライマー塗装済みバンパーの上塗り工程で用いられる静電塗装において,バンパーが接地不良という異常状態にある場合を想定し,5 種類のバンパーサンプルに対して,強制的に静電気帯電させ,そこから生じる放電現象を観測するとともに可燃性混合ガスへの着火性について実験を行った.その結果,ある程度まで電位が上昇するとバンパーのエッジ部からコロナ放電が発生し,電位はほぼ一定に保たれること,また,火花放電が発生した場合の放電電荷量及び放電電荷率はプライマー面の表面抵抗率と負の相関があることなどが明らかとなった.エチレン・空気混合ガスを用いて着火試験を行ったところ,最小着火エネルギー0.09 mJ のガスに対して,バンパーの帯電電位が3 kV 以下では放電によって着火することはなかった.また,表面抵抗率が大きいほど着火に必要な電位も大きくなる傾向を得た.この結果から,接地状態の確認のためバンパーを帯電させる必要があるときは,安全マージンを考慮して,最高電位を2 kV 以下とすることが望ましいと考えられる.</p>

収録刊行物

  • 安全工学

    安全工学 57 (4), 272-279, 2018-08-15

    安全工学会

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