大都市旧ニュータウン在住高齢者への死後を含めた事前指示に関する意識調査と啓発介入効果

  • 赤津 裕康
    名古屋市立大学大学院医学研究科 名古屋市立大学コミュニティヘルスケア教育研究センター 医療法人さわらび会福祉村病院長寿医学研究所
  • 間辺 利江
    帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座
  • 竹尾 淳
    名古屋工業大学未来医療介護健康情報学研究所
  • 川出 義浩
    名古屋市立大学コミュニティヘルスケア教育研究センター 名古屋市立大学大学院薬学研究科
  • 木村 雄子
    名古屋市立大学コミュニティヘルスケア教育研究センター
  • 近藤 麻央
    名古屋市立大学医学部
  • 伊藤 禎芳
    名古屋市立大学医学部
  • 長野 弘季
    名古屋市立大学医学部
  • 野崎 耀志郎
    名古屋市立大学医学部
  • 土井 愛美
    名古屋市立大学大学院看護学研究科
  • 正木 克由規
    名古屋市立大学大学院医学研究科
  • 田中 創始
    名古屋市立大学大学院医学研究科
  • 兼松 孝好
    名古屋市立大学大学院医学研究科
  • 小嶋 雅代
    名古屋市立大学大学院医学研究科
  • 明石 惠子
    名古屋市立大学大学院看護学研究科
  • 岩田 彰
    名古屋工業大学未来医療介護健康情報学研究所
  • 鈴木 匡
    名古屋市立大学コミュニティヘルスケア教育研究センター 名古屋市立大学大学院薬学研究科
  • 木村 和哲
    名古屋市立大学大学院薬学研究科
  • 浅井 清文
    名古屋市立大学大学院医学研究科
  • 大原 隆弘
    名古屋市立大学大学院医学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • The consciousness survey and the effect of educational intervention of Advance Care Planning (ACP) including post-mortem to elderly residents living in old New Town of big city
  • ダイトシ キュウ ニュータウン ザイジュウ コウレイシャ エ ノ シゴ オ フクメタ ジゼン シジ ニ カンスル イシキ チョウサ ト ケイハツ カイニュウ コウカ

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抄録

<p>目的:今後の超高齢社会を乗り切っていく重要な1つの方策は意識改革である.その要になるのはヘルスケア・メディケーションを行いつつ自らの最終ゴールを見つめる,即ちアドバンスケアプランニング(Advance care planning:以下ACPと略す)と事前指示(Advance directive:以下Adと略す)を行うことである.また,パーソナルヘルスレコード(Personal Health Record:以下PHRと略す)の匿名開示,病理解剖はあまり言及されていない.しかし,死後のことも事前に考え,意向を聞いておく環境整備も必要である.この死後対応を含めたAd/ACPの啓発・浸透が国民の意識改革にもなっていく.本研究は地域住民の意識をアンケート形式で把握し,講演(啓発活動)での変容を捉えることを目的とした.方法:高齢化の進む大都市旧ニュータウン住民へAd/ACP啓発講演を行い,その前後での意識調査を行った.意識調査はアンケートでの自記式4択を主体に末期認知症になった状況を主に想定した6大項目,38問を設けた.結果:参加者は35名(男7名,女22名)で40歳代~80代以上で70歳代が25名であった.途中退出者が数名発生したため,前後変容に関しては,統計的解析は不可能であったが意識変容の傾向は得られた.特に死後の対応(献体)に関しては有意差をもった意識変化を認めた.また蘇生・延命の希望者数と救急搬送希望者数に乖離を認めた.結論:医療行為への希望・不安はその情報量に加え,置かれた状況でも変容する.今回の意識調査で,死後の社会貢献意識に講演前後で変化が観られた.また蘇生・延命と救急搬送は別物と捉える地域住民が多い点も明らかとなった.今後のAd/ACPの普及,意識改革では,この点を念頭においた地道な活動と医療・介護者,地域の方々,家族,本人との連携が必要である.</p>

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被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (4)*注記

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