ブラシノステロイド生合成研究の最近の動向

• 大西 利幸

  静岡大学学術院農学領域 静岡大学グリーン科学技術研究所

書誌事項

タイトル別名

• Recent advances in brassinosteroid biosynthetic pathway: insight into novel brassinosteroid shortcut pathway

抄録

ブラシノステロイド（BR）は植物の生長や環境適応の関与する植物ステロイドホルモンである．BR生合成経路上の多くの酸化／水酸化反応をシトクロムP450酵素が触媒することが知られている．BR生合成突然変異体を用いたラベル体追跡実験や内生量分析実験から，BRの最も活性の高いブラシノライドがカンペステロールからカンペスタノール（CN）を経由して生合成されることが提示されてきた．しかし，近年，シトクロムP450酵素を対象とした生化学的解析結果から，CNを経由しないCN independent pathwayの存在が明らかになり，またこの経路がBR生合成における主経路であることが示唆された．本総説では，BR生合成酵素の生化学的研究とCN independent pathwayについて紹介するとともに，植物成長調節剤としてだけでなく，BRの生理機能解明のケミカルバイオロジーのツールとしても活用されているBR生合成阻害剤やアンタゴニスト／アゴニストについても紹介する．

収録刊行物

• 日本農薬学会誌（Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ　Ｐｅｓｔｉｃｉｄｅ　Ｓｃｉｅｎｃｅ）

  日本農薬学会誌（Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ　Ｐｅｓｔｉｃｉｄｅ　Ｓｃｉｅｎｃｅ） 43 (3), 159-167, 2018-08-20

  日本農薬学会

キーワード

• brassinosteroid
• cytochrome P450
• biosynthesis
• plant growth regulator

詳細情報

• CRID: 1390564238010175744
• NII論文ID: 130007437206
• NII書誌ID: AA11818622
• DOI: 10.1584/jpestics.d18-040
• ISSN: 13490923
• ISSN: 03851559
• ISSN: 1348589X
• NDL書誌ID: 029353412
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/029353412
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I029353412
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpestics/43/3/43_D18-040/_pdf
• 本文言語コード: en
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可