投与4年後に急激に悪化するまでの経過を観察しえたダビガトラン起因食道炎の1例

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  • A CASE OF DABIGATRAN-INDUCED ESOPHAGITIS OBSERVABLE FOR FOUR YEARS, UNTIL SUDDEN DETRIORATION

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抄録

<p>77歳女性,心房細動にダビガトラン開始半年後の上部消化管内視鏡検査(以下EGD)で中部食道に軽度のびらんを認め,時に喉のつまり感があった.2年後のEGDで中部食道のびらんがやや増悪しプロトンポンプ阻害薬を追加した.4年後のEGD所見も同様だったが生検で異型上皮が疑われ,3カ月後のEGDで中部食道に縦走帯状の厚い白色膜様物付着が出現し,更に3カ月後のEGDで改善なく,ダビガトランをアピキサバンに変更後症状は2-3日で消失し2カ月後のEGD所見は正常化した.ダビガトラン投与例では,投与期間や症状の有無によらず定期的EGDを施行し,食道炎を認めた際にはダビガトランの中止変更が望ましいと考える.</p>

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