<b>ヒト腸内細菌叢のダイナミズムとダイバーシティー </b>

  • 内川 彩夏
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻
  • 田中 優
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻
  • 中山 二郎
    九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門システム生物工学講座

書誌事項

タイトル別名
  • <b>Dynamism and diversity of human gut microbial community </b>
  • ヒト腸内細菌叢のダイナミズムとダイバーシティー
  • ヒト チョウ ナイ サイキンソウ ノ ダイナミズム ト ダイバーシティー

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抄録

<p>ほぼ無菌状態で生誕するヒトの腸管には、出生とともに様々な細菌が定着を始める。そして成長とともに食事が母乳から離乳食、そして大人と同様の食事を摂取するようになるまで、腸内細菌叢はダイナミックかつ多様な変化をしながら成熟していく。この複雑な過程を微生物学と生体医学の原理で理解することが腸内細菌学の一つのゴールと言えよう。世界中の腸内細菌学者がこの目標達成のために、新生児の腸内細菌叢の形成過程を詳細に調査し、また世界中のヒトの腸内細菌叢データを収集している。特に、近年の次世代シーケンサーの登場により、腸内細菌叢のプロファイル化が容易になり、この分野の研究が爆発的に進展している。著者らも、国内の新生児 200 名以上の腸内細菌叢の変遷データを収集し、また、Asian Microbiome Project(AMP)を設立し、アジア人老若男女の腸内細菌叢データを網羅的に収集している。本総説では、それらのデータを紹介しながら、ヒトの腸内細菌叢のダイナミズムとダイバーシティーについて考察する。</p>

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