胃壁筋層内へ穿破した膵粘液性嚢胞腫瘍の1例

• 太田 学

  自治医科大学消化器・一般外科

• 三木 厚

  自治医科大学消化器・一般外科

• 遠藤 和洋

  自治医科大学消化器・一般外科

• 佐久間 康成

  自治医科大学消化器・一般外科

• レフォー アラン K．

  自治医科大学消化器・一般外科

• 佐田 尚宏

  自治医科大学消化器・一般外科

書誌事項

タイトル別名

• Perforation of a Mucinous Cystic Neoplasm of the Pancreas into the Stomach Wall with Hemorrhage—A Case Report—
• 症例 胃壁筋層内へ穿破した膵粘液性囊胞腫瘍の1例
• ショウレイ イヘキキンソウ ナイ エ センハシタ スイネンエキセイノウホウシュヨウ ノ 1レイ

抄録

症例は44歳，女性．主訴は心窩部不快感．CTで膵尾部に径約70mmの嚢胞性病変，それと連続し胃壁内に小嚢胞の集簇を認めた．経過観察中に突然の腹痛で当院へ救急搬送され，CTで胃側の嚢胞が長径95mmと増大しており入院した．超音波内視鏡検査で胃側の嚢胞は胃壁筋層内に存在し，膵尾部の嚢胞との交通を認めた．穿刺内容液は血性で，内容液中のamylase（AMY），CEAが高値であった．膵粘液性嚢胞腫瘍（MCN）が胃壁内へ穿破したことによる胃壁筋層内出血と診断し，待機的に手術を行った．手術は膵体尾部脾合併切除を行い，胃側の嚢胞は胃壁の筋層を温存し嚢胞壁のみ合併切除した．膵嚢胞内容液のAMY，CEAは高値で胃壁側の嚢胞液と類似していた．病理組織診断ではMCNの診断であった．MCNが膵管と交通を持ち，胃壁筋層内へ穿破し出血を生じたと考えられる1例を経験したため，文献的考察も含めて報告する．

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 79 (2), 405-411, 2018

  日本臨床外科学会

キーワード

• 膵粘液性嚢胞腫瘍
• 穿破
• 胃壁

詳細情報

• CRID: 1390001288067695872
• NII論文ID: 130007472984
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.79.405
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• NDL書誌ID: 028881041
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I028881041
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/79/2/79_405/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2018144653
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可