グルテンフリー米粉パン調製における製パン条件の検討

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書誌事項

タイトル別名
  • Studies on conditions of gluten-free rice flour bread preparation
  • スロージューサー残渣添加の影響
  • Effects of slow-juicer pulp addition

抄録

目的】米粉パンの膨化には、生地の粘度およびその保持が重要である。そのため、グルテンフリー米粉パンには、増粘多糖類など、グルテンに代わる物質の添加が必要となる。一方、スロージューサーで製造したジュースの残渣には、増粘多糖類であるペクチンなど、様々な機能成分が含まれている。本研究では、スロージュース製造残渣を添加したグルテンフリー米粉パンを調製し、製パン性向上効果を明らかにすることを目的とした。<br><br>【方法】まず、スロージューサー残渣について、粒度測定および構成成分の定量を行った。次にスロージューサー残渣粉末を添加したパンを調製し、生地の評価(膨化度)および製パン特性評価(比容積測定、断面評価、テクスチャー測定、官能評価)を行った。パン生地の評価および製パン特性評価の評価結果から、ジューサー残渣粉末の最適添加量について検討した。<br><br>【結果】スロージューサー残渣の粒度は、米粉パンの膨化を阻害する程度のものではないこと、スロージューサー残渣にはペクチンなど多くの食物繊維が含まれていることが明らかになった。また、スロージューサー残渣3~6gを添加した米粉パンは未添加の米粉パンと比べ、生地の評価および製パン特性評価において優れた値を示し、きめが細かく、柔らかい良いパンが焼成できた。さらに、パン焼成後3日目までテクスチャー測定を行ったところ、スロージューサー残渣添加による老化抑制効果が確認できた。これらの結果から、スロージューサー残渣の添加は、グルテンフリー米粉パンの製パン性を向上する効果があることが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238080524288
  • NII論文ID
    130007479332
  • DOI
    10.11402/ajscs.30.0_46
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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