造影ハーモニックEUSによる孤立性胆嚢病変の鑑別診断

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タイトル別名
  • CONTRAST-ENHANCED HARMONIC ENDOSCOPIC ULTRASONOGRAPHY FOR DIFFERENTIAL DIAGNOSIS OF LOCALIZED GALLBLADDER LESIONS

抄録

<p>【背景と目的】孤立性胆嚢病変の鑑別診断は課題が残されている.本研究の目的は,胆嚢孤立性病変に対する造影ハーモニックEUS(CH-EUS)の有用性を評価すること.</p><p>【方法】2007年3月から2014年2月までの間に,孤立性胆嚢病変を有する125人の患者に対してCH-EUSを施行し,レトロスペクティブにCH-EUSの有用性を検討した.はじめに,胆嚢病変と胆泥の鑑別診断能に関して,通常のBモードEUS(FB-EUS)とCH-EUSを比較検討した.その後,良悪性鑑別に対する診断能を両検査間で比較検討した.CH-EUSのVascular imageおよびPerfusion imageにおける血流パターンを5人の医師によるブラインドリーディングにて評価した.</p><p>【結果】胆嚢病変と胆泥の鑑別診断能に関して,FB-EUSの感度は82%,特異度は100%,正診率は95%であった.一方,CH-EUSの感度は100%,特異度は99%,正診率は99%であった.良悪性鑑別に関して,腫瘍の大きさあるいは形状に基づいて診断した場合のFB-EUSの診断感度は61-87%,特異度は71-88%,正診率は74-86%であった.CH-EUSにてVascular imageにおけるirregular vessel patternあるいはPerfusion imageにおけるheterogeneous enhancementを悪性所見とした場合の診断感度は90%,特異度は98%,正診率は96%であり,FB-EUSの診断能と比較し有意に良好であった.</p><p>【結語】CH-EUSは,孤立性胆嚢病変の鑑別診断において有用である.</p>

収録刊行物

詳細情報

  • CRID
    1390282763048013568
  • NII論文ID
    130007485238
  • DOI
    10.11280/gee.60.1611
  • ISSN
    18845738
    03871207
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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