下水汚泥脱水ケーキの全国組成調査による有機物構成元素を中心とした変遷推定と高位発熱量の予測

  • Mahzoun Yahya
    京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻
  • 大下 和徹
    京都大学大学院地球環境学堂地球益学廊資源循環科学論分野
  • 高岡 昌輝
    京都大学大学院地球環境学堂地球益学廊資源循環科学論分野
  • 藤森 崇
    京都大学大学院地球環境学堂地球益学廊資源循環科学論分野

書誌事項

タイトル別名
  • National survey of dewatered sewage sludge composition in Japan: Trend of organic elements and prediction of higher heating value
  • ゲスイ オデイ ダッスイ ケーキ ノ ゼンコク ソセイ チョウサ ニ ヨル ユウキブツ コウセイ ゲンソ オ チュウシン ト シタ ヘンセン スイテイ ト コウイ ハツネツリョウ ノ ヨソク

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抄録

<p> 本研究では,全国32種類の下水汚泥脱水ケーキの性状調査を行い,その性状を整理するとともに,過去の調査結果と比較することで,変遷とその要因を推定した.また高位発熱量については,新たな予測式を提案することを目指した.</p><p> まず,下水汚泥脱水ケーキの性状に影響する下水排除方式と汚泥種から4区分での標準的な脱水ケーキ性状を提示した.次に有機物構成元素等について1983年の調査結果と比較したところ,その変遷として汚泥中有機物濃度,高位発熱量は増加したが,有機分中の酸素含有率が増えた結果,有機分あたりの高位発熱量は低下していることを明らかにした.この原因としては,合流式下水道の改善や曝気槽でのエアレーション時間の増加が示唆された.最後に,高位発熱量:Hh (kJ/kg-DS) の予測式として,強熱減量:V (% DS) を用いた,Hh=4.186 × (50.2V+ 308) を提示し,本式が1983年調査による予測式とは統計的に異なり,平均相対誤差として2.47%以下の精度で予測できることを示した.</p>

収録刊行物

  • 下水道協会誌

    下水道協会誌 54 (659), 86-96, 2017-09-01

    公益社団法人 日本下水道協会

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