大学生の起業意識調査レポート-GUESSS2016調査結果における日本のサンプル分析-

  • 田路 則子
    法政大学イノベーション・マネジメント研究センター所長 法政大学経営学部教授
  • 鹿住 倫世
    専修大学商学部教授
  • 新谷 優
    法政大学グローバル教養学部教授
  • 本條 晴一郎
    静岡大学学術院工学領域事業開発マネジメント系列准教授

書誌事項

タイトル別名
  • ダイガクセイ ノ キギョウ イシキ チョウサ レポート : GUESSS2016 チョウサ ケッカ ニ オケル ニホン ノ サンプル ブンセキ

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抄録

<p>GUESSS 2016は、全体50カ国、1,082の大学が参加して行われた、大学生の起業意識調査である。全体で122,509件の有効回答を集めている。日本では24大学・大学院が参加し、1,490件の有効回答を得た。</p><p>参加国全体と日本の集計結果を比較したところ、卒業直後および卒業5年後のキャリア選好においては、日本の学生は参加国全体よりも従業員となることを希望する学生が多い(卒業直後80.4%、卒業5年後61.0%)。参加国全体では、卒業5年後に起業家になることを希望する者が38.2%であるのに対し、日本は8.8%にとどまっている。起業準備中の起業家予備軍は全体で21.9%、日本の学生は12.8%であった。また、既に起業している者の割合は全体で8.8%であるのに対し、日本の学生は1.3%と少ない。</p><p>その他、起業意思、個人のスキルの自己評価等、ほとんどの項目について日本の学生は参加国全体の平均値よりも低いことがわかった。</p><p>また、起業家教育が起業意思に与える影響について共分散構造分析を行ったところ、「大学の環境」が直接的に起業意思を高め、「大学の講義」が「起業に対する態度」と「スキルや能力に関する自信」を介して起業意思を高めていることが確認できた。</p>

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