津波群衆避難モデルにおける滞留時挙動の適正化と避難計画への活用

書誌事項

タイトル別名
  • OPTIMIZATION OF CROWD BEHAVIORS IN A TSUNAMI EVACUATION MODEL, AND ITS APPLICATIONS TO EXPECTED EVACUATION SITUATIONS
  • ツナミ グンシュウ ヒナン モデル ニ オケル タイリュウジ キョドウ ノ テキセイカ ト ヒナン ケイカク エ ノ カツヨウ

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抄録

大津波が発生に伴い,群衆が一斉に避難行動をした場合,狭窄部において滞留が生じ,避難が阻害される恐れがある.滞留時の挙動を適切に評価できる避難行動予測モデルを開発し,ある海水浴場を対象とした,群衆避難行動解析を行った.その結果,現状の避難対策,避難意識では甚大な人的被害が生じる可能性があることが分かった.そこで改善策を検討するため,砂浜と背後地を分断する柵の一部撤去や津波避難タワーを仮想的に設置する対策をいくつか想定しそれぞれ避難予測を行った.その結果,その海水浴場で最大7mを超える津波シナリオについて現状の避難対策,意識では,避難者のうち約3割しか避難を完了できないのに対し,本研究で提案する対策により,その割合が約8割まで改善される見込みを得た.これらを実現するためには行政が行う避難対策と避難者側の努力が必要であり,双方が十分な想定と理解のもと,事前および発災時を含め協調して対応することが重要である.

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