脳卒中患者の自我発達を促進する看護援助理論を用いた看護師学習プログラムの開発と評価

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タイトル別名
  • A Study of the Clinical Application and Effectiveness of the Nursing Support Theory that Promotes Self-Development in Stroke Survivors
  • ノウソッチュウ カンジャ ノ ジガ ハッタツ オ ソクシン スル カンゴ エンジョ リロン オ モチイタ カンゴシ ガクシュウ プログラム ノ カイハツ ト ヒョウカ

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抄録

<p> 周が開発した「脳卒中患者の自我発達を促進する看護援助理論」の内在化を助ける看護師学習プログラムと学習教材を開発し,日本の医療組織文化に根差した形式で実施し,その効果を評価したいと考えた。研究目的は,周理論を看護師学習プログラムとして日本の看護実践現場に適用し,学習プログラム展開中の看護師の気づきをデータとして分析し,理論学習の効果という視点から検証することである。教材としてワークブックを開発し,全体学習会と3回のセッションからなる学習プログラムを開発した。2か所の回復期リハ病棟を有する病院で実施し,研究参加者36人のセッション中の104場面の気づきの性質を取りだし,周理論の枠組みに沿って周理論の学習効果を分析した。その結果,参加者に患者理解の多様化,看護方策の多様化,看護実践行動の変容が確認され専門職アイデンティティの確立に周理論の学習が寄与したと考えられた。また周理論の用語および共通の思考過程の基盤が確立され,看護に関する記録や情報交換が円滑になったことが確認された。本研究で開発した学習プログラムと教材は,周理論を活用して実践した看護援助の意義を明確にできるようにセットされていたため,参加者は自己の援助の意味づけが可能となったと考えられた。理論導入の課題として看護師の理論学習が進展するときには,それに伴って成長していく看護師の力量を発揮できるように,看護管理体制を常に変革していく必要が示唆された。</p>

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