ドライフォグ噴霧耕装置で栽培した多収性イチゴ‘紅ほっぺ’における根の発育特性

書誌事項

タイトル別名
  • Morphological characteristics of root development in a high-yielding strawberry cultivar (<i>Fragaria</i> ×<i>ananassa</i> Duch.) ‘Benihoppe’ grown under dry fog cultivation system

抄録

ドライフォグ噴霧耕装置で‘紅ほっぺ’および‘さちのか’を栽培し,多収性イチゴである‘紅ほっぺ’の根の発育特性を一次根から発生する細根の本数,細根の伸長速度,呼吸速度および細根の内部形態から調査した.一次根1本あたりの細根の本数は,‘紅ほっぺ’が‘さちのか’に比べて多く,‘紅ほっぺ’は一次根の先端部だけでなく,中間および基部からも細根が多く発生する特性を示した.細根の直径や伸長速度は両品種間で有意な差はみられなかったが,発生10日目の細根において‘紅ほっぺ’の細根の呼吸速度が‘さちのか’のそれよりも早かった.さらに,‘紅ほっぺ’は根毛の発生数が‘さちのか’に比べて多い傾向を示した.以上の結果から,‘紅ほっぺ’は一次根1本あたりの細根数,特に基部から多く根が発生するため,株あたりの根系の表面積が大きくなり,出液速度が速くなると考えられた.

収録刊行物

  • 根の研究

    根の研究 27 (4), 95-100, 2018

    根研究学会

参考文献 (15)*注記

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