コミュニケーションスタイルのタイプ分けを用いたプリセプターシップへの介入効果

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  • Effects of intervention using four different styles of communication in preceptorship

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抄録

<p>本研究の目的は,プリセプターシップにおいてプリセプターが,コーチングスキルの一つであるタイプ分けを用いて新卒看護師に関わることの有効性を検証することである.対象は,都内大学病院に入職した新卒看護師とそのプリセプターで,タイプ分けに関する講習会に参加したプリセプターとペアの新卒看護師を介入群,非参加者とペアの新卒看護師を非介入群とした.タイプ分けは,簡易版CSI(Communication Style Inventory)を使用した.新卒看護師へは入職4ヶ月後にソーシャルサポート尺度と,プリセプターのとらえ方について質問紙調査した.その結果,全対象者128名中介入群33名,非介入群27名から有効回答が得られた.ソーシャルサポート尺度は,構成概念を明らかにするために因子分析を行いその結果,「仕事上の問題解決と正しい評価(α=0.93)」「日常的な精神面の支援(α=0.91)」の2因子抽出された.さらに,ソーシャルサポート総合得点(介入群61.55±8.86,非介入群56.22±11.75, p=0.049)および「仕事上の問題解決と正しい評価」得点の平均値(介入群28.12±3.28,非介入群25.63±5.07,p=0.030)では,介入群が非介入群に比べて有意に高かった.また,新卒看護師のプリセプターに対するとらえ方の比較では,介入群は「頼りになる存在」「専門知識・技術を教えてくれる存在」が有意に高く,「厳しい存在」は低かった.以上から,タイプ分けを用いたプリセプターの関わりは,新卒看護師のサポートの知覚が高まる支援として職場適応の促進への一方策となることが示唆された.</p>

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