-
- 保髙 隆之
- NHK放送文化研究所
書誌事項
- タイトル別名
-
- How People Select Media in the Age of Excessive Information
- 情報過多時代の人々のメディア選択 : 「情報とメディア利用」世論調査の結果から
- ジョウホウ カタ ジダイ ノ ヒトビト ノ メディア センタク : 「 ジョウホウ ト メディア リヨウ 」 ヨロン チョウサ ノ ケッカ カラ
- From the Public Opinion Survey on Information and Media Use
- 「情報とメディア利用」世論調査の結果から
この論文をさがす
抄録
インターネット上の真偽不明な情報「フェイクニュース」の拡散や、検索履歴などから自分の好みに合った情報ばかりに囲まれる「フィルターバブル」など、インターネットやSNSの普及によって、情報の選択的接触が社会の分断を生じさせている可能性が指摘されている。人々はいま、どのように世の中の動きを伝えるニュースや情報に接し、何を重視しているのだろうか。ネット系メディアの利用と、人々の意識や価値観はどのように関係しているのだろうか。また、社会に何らかの「分断」は存在しているのだろうか。2018年6月に実施した「情報とメディア利用」調査の結果では、若年層と高年層の間で、日常的に利用するメディアが大きく異なっており、情報への意識では、「今の社会は情報が多すぎる」という人が、全体で8割を超えていた。一方、「自分が知りたいことだけ知っておけばいい」という人は、全体で3割だが、SNS利用が多い若年層では4割前後と多かった。さらに、関心のある情報のジャンルについて尋ねたところ、若年層では、政治・経済・社会の情報に対する関心が低く、そもそも関心のある情報のジャンルも少なかった。情報過多時代に、人々は、インターネットで「知りたいことだけ」に合理的に接触している一方、そうした選択的接触が、これまでマスメディアが形成してきた情報基盤の「分断」につながっていることが垣間見える結果となった。
収録刊行物
-
- 放送研究と調査
-
放送研究と調査 68 (12), 20-45, 2018
NHK放送文化研究所
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282763094330112
-
- NII論文ID
- 130007577889
-
- NII書誌ID
- AA11207753
-
- ISSN
- 24335622
- 02880008
-
- NDL書誌ID
- 029378844
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可