04生-25-ポ-16 高炭酸ガス負荷に対する脳血管の拡張反応性と全身持久力の関連性

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抄録

<p> 本研究では、高炭酸ガス負荷による脳の血管拡張反応が有酸素性作業能力とどのような関係にあるかを明らかにすることを目的とした。大学生12名を被験者とした。これらの被験者に対して、高炭酸ガス負荷試験により脳血管の拡張反応性を、漸増運動負荷試験により最大酸素摂取量を測定した。高炭酸ガス負荷試験では、1段階を2分とし、1段階毎に呼気終末二酸化炭素分圧(PETCO2)を2mmHg、5段階漸増させるプロトコールを用いた。空気、窒素ガス、二酸化炭素ガスの流量をガス流量計により調整しミキシングチャンバーを用いて混合し吸入させた。血管の反応には、近赤外線分光装置による総ヘモグロビン濃度の変化を測定した。PETCO2の上昇に対する総ヘモグロビン濃度変化に2次関数をあてはめ、PETCOが10mmHg上昇した時の総ヘモグロビン濃度を算出し、高炭酸ガスに対する脳血管の反応性とした。その結果、高炭酸ガスに対する脳血管の拡張反応性と最大酸素摂取量との間に有意な相関関係は認められなかった。これらの結果から、健康な若年男性において、高炭酸ガスに対する脳の血管拡張反応性は有酸素性作業能力と相関性が低いことが示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713038851072
  • NII論文ID
    130007581200
  • DOI
    10.20693/jspehss.69.131_2
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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