00哲-25-口-09 身体運動と習慣へのプラグマティックアプローチ
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- 神野 周太郎
- 東京学芸大学
抄録
<p> 「習慣の基本的な特徴は、すべておこなわれ受け止められた経験が、それをおこない受け止めている当事者本人を修正する一方、その修正が他方ではそれを望もうが望むまいがにかかわらず、引き続き起こる後の経験の質に影響を及ぼす」とは、J. デューイの言葉である。またC.S. パースによれば、習慣は単に思考が介在しない習癖ではなく、「このように行動するだろう」という意味を持つとされる。プラグマティズムにおいて習慣は固定したものではなく、経験によって修正される対象、すなわち連続する経験の中にある。この視点に寄り添うとき、子どもの身体運動やその習慣は、その前後にある諸経験の連続体の中にある。新たな場面や環境において運動が遂行される際、個人に形成された身体運動習慣があるからこそ、相互作用によって自己修正や自己批判が生じる。従って身体運動形式の修正は、習慣の再構成であると共に自己の再創造的出来事でもある。本研究は、身体運動と習慣をプラグマティックな視点から考察し、そこに自己再創造の契機を見出しつつ、子どもの身体運動と経験を、人間の終わりなき成長という全体から捉えるホリスティックな視点の提案を試みるものである。</p>
収録刊行物
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- 日本体育学会大会予稿集
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日本体育学会大会予稿集 69 (0), 66_3-66_3, 2018
一般社団法人 日本体育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288110781312
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- NII論文ID
- 130007581748
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- ISSN
- 24241946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可