リグナンOMTに関する最新研究動向

• 梅澤 俊明

  京都大学生存圏研究所 京都大学グローバル生存基盤展開ユニット

• 山村 正臣

  京都大学生存圏研究所

• 小埜 栄一郎

  サントリーグローバルイノベーションセンター（株）

• 白石 慧

  サントリー生命科学財団生物有機科学研究所

• サフェンドリ ・ コマーラ ・ ラガムスタリ

  京都大学生存圏研究所 京都大学グローバル生存基盤展開ユニット

書誌事項

タイトル別名

• Recent Advances in Lignan OMT Studies
• リグナン OMT ニ カンスル サイシン ケンキュウ ドウコウ

抄録

リグナンは代表的なフェニルプロパノイド系二次代謝産物である。リグナンの化学構造は多様であり，取分け芳香核のメトキシ基の置換様式の多様性が代謝最終産物の構造多様性賦与に大きく効いている。我々はリグナンのフェノール性ヒドロキシ基のO-メチル化を触媒する，いわゆるリグナンO-メチル基転移酵素（OMT）をコードする 遺伝子（cDNA）を従来6種取得してきた。さらに，近年Podophyllum hexandrumから2種のリグナンOMT遺伝子の取得が報告された。これらのリグナンOMTのアミノ酸配列は多様であり，また反応の基質特異性や位置選択性において多様であることから，リグナンOMTは個々の植物種において収斂進化的に進化してきたことが推定される。このことは，今後，有用生理活性リグナンの合成生物学的生産を含め，より詳細なリグニン生合成研究を進めるにあたり，一つの指針を提供すると考えられる。

収録刊行物

• 木材学会誌

  木材学会誌 65 (1), 1-12, 2019-01-25

  一般社団法人 日本木材学会

キーワード

• lignan
• <i>O</i>-methyltransferase
• biosynthesis
• diversity
• antitumor compound

詳細情報

• CRID: 1390845713046870272
• NII論文ID: 130007583761
• NII書誌ID: AN00240329
• DOI: 10.2488/jwrs.65.1
• ISSN: 18807577
• ISSN: 00214795
• NDL書誌ID: 029480742
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I029480742
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jwrs/65/1/65_1/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可