病識低下がBPSD増悪・うつ軽減と関連する 認知症疾患医療センターもの忘れ外来365例の分析  [in Japanese] Anosognosia attenuates BPSD and reduces depression in 365 people, who visited the Medical Center for Dementia to get a dementia check-up.  [in Japanese]

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【目的】病識低下の程度と認知機能、うつ、BPSDとの関係を明らかにする。【方法】対象は健常、MCI、認知症の計365名(平均80.1±5.9歳)。認知症初期症状11項目質問票(SED-11Q)を本人と家族の両者が記入し、その点差(家族-本人)を病識低下度とし、HDS-R、GDS15(うつ)、DBDスケール(行動障害)、病型、性別、妄想などとの関係を統計学的に検討した。【結果】全体では、病識低下度は健常群(n=15)-0.467±3.03、MCI群(n=70)0.929±3.38、認知症群(n=280)2.68±3.65で、認知症群はいずれの群よりも有意に高かった。認知症群のなかで、SED-11Qの項目ごとの病識低下度は、「薬の管理」で最も大きかった。病識低下度はHDS-Rとの有意な弱い負の相関を示した(r=-0.221, p<0.001)。病識低下度はGDS15とも有意な弱い負の相関を示し(r=-0.349, p<0.001)、病識が低下するほどうつ傾向が軽かった。さらに、病識低下度はDBDスケールとも中等度の有意な正の相関を示し(r=0.485, p<0.001)、病識が低下するほど行動障害が強かった。妄想は女性に有意に多く(p=0.044)、妄想あり群3.74±3.47は妄想無し群1.85±3.44よりも病識低下度が有意に大きかった(p=0.004)。SED-11Q介護者点は、子供5.54±2.95よりも配偶者4.36±2.57が記入したほうが有意に低かった(p=0.021)。【結論】認知症群では、病識が保たれるほどうつになりやすく、逆に病識が低下するほど行動障害が強くなった。さらに、薬の管理に対する病識低下が強かった。病識低下はBPSD(行動障害)と関連しており、妄想があると病識低下度が大きかった。介護者が本人の病識低下度を理解してケアすることが、BPSDの予防や薬剤管理などの生活支援に重要である。

Journal

  • Tokyo Journal of Dementia Care Research

    Tokyo Journal of Dementia Care Research 2(0), 39-50, 2018

    Tokyo Center for Dementia Care Research and Practices

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