外耳道腫瘍性病変61例の検討

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  • A clinical study of 61 cases of tumorous disease in external ear canal: diagnosis of tumor
  • ─診断について─

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抄録

<p>外耳道疾患は悪性腫瘍・良性腫瘍・真珠種・炎症など多岐にわたるが、中耳疾患に比べると症例数が少ないため、外耳道疾患に関する統計報告は多くはない。腫瘍性病変は診断に至るまでに時間を要することもある。2008年4月から2015年3月までに大阪大学医学部附属病院において、外耳道腫瘍を疑って細胞診または組織診を行った症例は61例であり、疾患の内訳は、悪性腫瘍23例、良性腫瘍15例、炎症・肉芽13例、母斑4例、疣贅2例、その他4例であった。悪性腫瘍と良性疾患を比較すると、耳漏ならびにCT上の骨破壊の出現頻度において有意差を認めた。手術を行った34例において、術前の細胞診・組織診と永久標本の病理診断とを比較したところ、良悪性の診断に相違があったのは、細胞診のみが行われた1例であった。外耳道という狭い場所ではあるが、治療方針を決める上では術前に細胞診のみでなく、組織診も積極的に行うべきである。</p>

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