周産期からの計画的治療によって安全に手術を施行できた仙尾部奇形腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case in Which Appropriate Perinatal and Surgical Management of a Sacrococcygeal Tumor Allowed Surgery to be Safely Performed
  • 症例報告 周産期からの計画的治療によって安全に手術を施行できた仙尾部奇形腫の1例
  • ショウレイ ホウコク シュウサンキ カラ ノ ケイカクテキ チリョウ ニ ヨッテ アンゼン ニ シュジュツ オ シコウ デキタ センビブ キケイ シュ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は生後7日,女児.在胎28週0日に仙尾部奇形腫を疑われ当院へ紹介された.胎児水腫等の兆候はなく経過し,在胎37週4日に帝王切開で出生した.出生時体重3,412 g,Apgar score 8/9点であった.腹部超音波検査にて長径100 mmの腫瘍を認めたが,流入血管に関しては評価困難であった.その後も全身状態が落ち着いていたため造影CTを施行し,仙骨正中動脈が栄養血管と確認できた.日齢7に待機的に手術を施行した.手術は仰臥位,下腹部横切開にて開腹し,術前造影CT検査で腫瘍の栄養血管と指摘されていた仙骨正中動脈及び伴走する静脈を先行して結紮切離した.腫瘍を骨盤腔内から可及的に剥離したのちにジャックナイフ体位に変更し,腫瘍を尾骨周囲より剥離し摘出した.周術期に輸血は施行しなかった.術後1年10か月経過した時点で再発は認めていない.</p>

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