ASDのコミュニケーションにおける意図の問題

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タイトル別名
  • Intention in Communication of Individuals With ASD
  • ASDのコミュニケーションにおける意図の問題 : 意図理解・調整・参照
  • ASD ノ コミュニケーション ニ オケル イト ノ モンダイ : イト リカイ ・ チョウセイ ・ サンショウ
  • 意図理解・調整・参照
  • Intention Understanding, Intention Adjustment, and Intention Reference

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抄録

本稿の目的は,ASDのコミュニケーションの問題について意図の側面から理論的検討を加えることである。松本らは,青森県津軽地方の発達障害にかかわる人々の間に存在する「自閉症は津軽弁を話さない」という噂をきっかけに,ASD の方言使用の問題を検討してきた。調査の結果,ASD の方言不使用との印象が全国で認められる普遍的現象であること,および方言語彙の不使用が確認された。ASD に見られる方言の不使用については,幼児期においては意図理解の不全がその背景に存在し,より年長になっては他者との心理的距離の理解が難しいため共通語と方言の使い分けができていないとの解釈を導き出した。さらに,コミュニケーションにおける意図理解および意図の交換が果たす役割について言及し,方言不使用を含む ASD のコミュニケーションの問題を意図理解・調整・参照の側面から検討を加えることの重要性を指摘した。これらの指摘をうけて,1)意図の定義,2)意図の認知的実在:ミラーニューロン,3)意図理解・調整・参照の観点からコミュニケーションにおける意図の問題を整理する。

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