高校生の抑うつとソーシャルスキルの関連性の検討—認知過程スキルの調整効果に着目して—

書誌事項

タイトル別名
  • Relationships between Depression and Social Skills in Japanese High School Students: Moderating Effects of Cognitive Process-Related Social Skills
  • 高校生の抑うつとソーシャルスキルの関連性の検討 : 認知過程スキルの調整効果に着目して
  • コウコウセイ ノ ヨクウツ ト ソーシャルスキル ノ カンレンセイ ノ ケントウ : ニンチ カテイ スキル ノ チョウセイ コウカ ニ チャクモク シテ

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抄録

<p>本研究の目的は、高校生の抑うつとソーシャルスキルの行動スキルとの関連性について、相手の行動の意図を読み取る解読スキルや、対人場面において生じる感情をコントロールする感情統制スキルといった、ソーシャルスキルの認知過程スキルが調整効果を持つかどうかを検討することであった。高校1年生を対象に質問紙調査を行い、有効回答が得られた184名について階層的重回帰分析を行った結果、感情統制スキルが低ければ、主張性スキルが高いほど抑うつが高かった。また、解読スキルが低ければ、関係性を築くスキルが高いほど抑うつが低く、解読スキルが高ければ、関係性を維持するスキルが低いほど抑うつが高いことが示された。このことから、高校生の抑うつの低減のためには、主張性スキルとともに感情統制スキルを身につける必要があることや、解読スキルの高い生徒が持つ他者の反応を気にする傾向が、行動スキルの抑うつ低減効果を弱める可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 認知行動療法研究

    認知行動療法研究 44 (3), 137-146, 2018-09-30

    一般社団法人 日本認知・行動療法学会

被引用文献 (1)*注記

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