左心低形成症候群と右側心房相同における房室弁輪面積時相変化:弁輪スペックルトラッキングを用いた検討

書誌事項

タイトル別名
  • Annular Atrioventricular Valve Area Dynamics in Patients with Hypoplastic Left Heart Syndrome and Right Atrial Isomerism: Insights Using Speckle-Tracking of the Atrioventricular Valve Annulus

この論文をさがす

抄録

<p>背景:左心低形成症候群(HLHS)と右側心房相同(RAI)において,房室弁逆流の合併はその予後に大きな影響を与える.</p><p>方法:1) HLHS・RAI群:32例(HLHS 15例,RAI 17例); 2)正常小児群:53例.IE-33/matrix probeを用いて心尖部四腔断面における三尖弁および共通房室弁のX-plane(弁輪の中央を通る四腔断面とこれに直交する断面)を記録.弁輪のtrackingにより二方向の弁輪径の経時変化を計測,弁輪面積を算出し2群間で比較した.心周期弁輪面積変化は収縮期に縮小する:1型;収縮期に拡大する:2型;面積変化の小さい:3型に分類した.また逆流の程度により軽度逆流群と高度逆流群に分類し,弁輪面積変化との関連を解析した.</p><p>結果:正常群:1型22例(42%),2型24例(45%),3型7例(13%)に対し,HLHS・RAI群:1型4例(13%),2型7例(22%),3型21例(65%)と,正常群に対しHLHS・RAI群に3型を多く認めた(p<0.01). 逆流による分類では,軽度逆流群16例,高度逆流群は16例で,高度逆流群で3型を多く認めた(14例,88%).</p><p>結論:HLHS・RAI群では三尖弁輪機能が低下しており,弁逆流を発生する一機序となっている.</p>

収録刊行物

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ