「ゼロレーティング」とネットワーク中立性

Bibliographic Information

Other Title
  • 「 ゼロレーティング 」 ト ネットワーク チュウリツセイ

Search this article

Abstract

<p>近年、諸外国の移動通信事業を中心に、「ゼロレーティング」(zero-rating)と呼ばれる手法によるサービスが提供されている。わが国においても一部の格安スマホ事業者(MVNO)により、当該サービスの提供が開始されている。「ゼロレーティング」とは、「特定のコンテンツあるいはアプリケーションの利用に対して、使用データ通信量をカウントしない、したがって、その使用量によって生じる料金を発生させず、あるいはデータキャップがある場合にはデータキャップのための使用量計算から除外するサービス」のことであり、データ料金の一部をエンドユーザーに課金しないビジネスモデルのことである。これは、一種の顧客獲得のためのサービス提供であり、個々の企業の事業戦略に応じて様々な形態をもって行われる。「対象となる音楽・動画ストリーミング・サービスを利用する際、パケット量を月間のデータ通信量にカウントしない」というのがその典型である。本稿は、ゼロレーティングが今後本格化した場合、公正競争と利用者利便を確保する上で、競争政策上、留意すべき点は何かついて、欧米の議論の紹介を通して検討を行うものである。</p>

Journal

Related Projects

See more

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top