乳腺穿刺吸引細胞診における Liquid based cytology (LBC)

書誌事項

タイトル別名
  • Usefulness of liquid based cytology (LBC) in fine needle aspiration for breast lesions
  • ―The contribution of immunostaining to diagnosis―
  • ― LBC の利点・免疫染色 (CK5/6・p63) の有用性について―

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抄録

<p>目的 : 乳腺穿刺吸引細胞診で Liquid based cytology (LBC) が検体不適正率を減少させるか, CK5/6 や p63 の免疫染色が良悪性の鑑別に寄与するか, 前方視的に検証する.</p><p>方法 : 2012 年 11 月より従来法・LBC 併用期間を経て, LBC 単独期間に移行し, 両群の検体不適正率を比較した. LBC で免疫染色を追加でき, かつ最終診断にいたった症例については, CK5/6 および p63 の陽性・陰性と, 組織学的あるいは臨床的最終診断の良性・悪性とを対比した.</p><p>成績 : 127 例が登録され, 単純囊胞 1 例, 非専門医による穿刺 6 例を除くと, 検体不適正率は 32% (18/56 : 併用期間) から 16% (10/64 : LBC 単独) と有意に減少した (p=0.03). CK5/6 は悪性腫瘍の 91%が陰性, 良性病変の 77%が陽性となり, p63 は悪性腫瘍の 84%が陰性, 良性病変の 83%が陽性となった. CK5/6 陽性集塊率 40%で区切ると, 感度 91%, 特異度 83%であった (n=62).</p><p>結論 : 乳腺穿刺吸引細胞診で LBC は, 検体不適正率の減少, 免疫染色追加の 2 点で診断精度向上に寄与する.</p>

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