顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー症例に対する徒手理学療法

DOI
  • 栗本 尚樹
    奈良県総合リハビリテーションセンター リハビリテーション科
  • 浅田 啓嗣
    鈴鹿医療科学大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻 〒510-0293 三重県鈴鹿市岸岡町1001-1 TEL: 059-383-8991

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タイトル別名
  • Manual physical therapy for a patient with facioscapulohumeral muscular dystrophy: A case study

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抄録

<p>顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーは,進行が比較的緩徐である遺伝性筋疾患である。本報告の目的は,顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの症例に対し長期的な徒手理学療法介入を行い,その効果について検討することである。 本症例は,立位・歩行時の腰背部痛および背臥位での呼吸困難感の主訴がみられた。胸椎後弯腰椎前彎位姿勢が顕著で,歩行時左右立脚期にDuchenne-Trendelenburg現象が認められた。そこで姿勢の修正を目的に,徒手理学療法に加えて自主トレーニングの指導など体幹に対する介入を複合的に行なった。その結果,主訴(呼吸困難感・腰痛)の軽減および歩容の改善が認められた。進行性筋疾患の場合,低下した筋機能をどこまで高められるかが課題とな る。本症例では,体幹に対する段階的な複合的介入が有効であったと考えらえる。</p>

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