A Consideration about Self-Growth Process of Dementia Family Caregiver (Part-1)

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Other Title
  • 認知症家族介護者の自己成長プロセスに関する一考察 (その1)
  • ニンチショウ カゾクカイゴシャ ノ ジコ セイチョウ プロセス ニ カンスル イチ コウサツ(ソノ 1)

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Abstract

O町では認知症家族介護者の心の拠り所として,認知症介護家族交流会や認知症カフェが開催されている。参加する家族からは介護に対するさまざまな思いが語られているが,筆者がこれらの会に参加し気がついたことは,回を重ねるごとに介護に対しての負担から生まれる否定的な思いから,介護を通して得た達成感,充実感へ向かい始めていく家族の語りの変化であった。そこで認知症家族介護者が介護を通して自己成長していくプロセスの実態と,そこに至るまでに必要な支援を検討するため,認知症の人を介護する家族に半構造化面接を行った。結果,介護の状況はさまざまであっても,第1段階[驚愕・戸惑い・否定]第2段階[混乱・怒り・拒絶・抑うつ]第3段階[あきらめ・開き直り・適応]第4段階[理解]第5段階[受容]を辿るとされている認知症の家族の心理プロセスと類似することが明らかとなった。また,認知症の状況により,第2段階,第3段階を行きつ戻りつする家族の苦悩の軽減,第5段階の受容から,さらに自己実現へと進むため,認め合い,理解し合える仲間との出会いの場となる認知症介護家族交流会や認知症カフェの存在が,認知症家族介護者の自己成長プロセスで大きな役割を持つということが示唆された。

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