主観的業績評価と組織業績との関係性―環境不確実性と業績指標の多様性の調整効果―

  • 桝谷 奎太
    慶應義塾大学大学院商学研究科 日本学術振興会

書誌事項

タイトル別名
  • The Relationship between Subjective Performance Evaluation and Organizational Performance: Moderating Effects of Environmental Uncertainty and Performance Measure Diversity
  • シュカンテキ ギョウセキ ヒョウカ ト ソシキ ギョウセキ ト ノ カンケイセイ : カンキョウ フカクジツセイ ト ギョウセキ シヒョウ ノ タヨウセイ ノ チョウセイ コウカ

この論文をさがす

抄録

<p>本研究の目的は,主観的業績評価の純効用が高まる状況を解明することである.具体的には,主観的業績評価の純効用を規定する要因として,環境不確実性と業績指標の多様性に着目する.また,主観的業績評価の純効用を測る尺度として組織業績を選定する.そのうえで,主観的業績評価が組織業績におよぼす影響に対する環境不確実性と業績指標の多様性の調整効果を検証することで,主観的業績評価の純効用が高まる状況を解明する.実証分析の結果,主観的業績評価は,環境不確実性が高く,業績指標の多様性が低い状況で組織業績(財務業績,市場業績)を高めることが明らかになった.この結果は,特定の状況において,主観的業績評価と業績指標の多様性が,補完的というよりも代替的に機能することを示している.また,本研究の分析結果は,主観的業績評価と業績指標の多様性は,目標整合性の向上やリスクの低減をもたらす点で役割が重複するものの,競争環境の不確実性によって,適合的なアプローチが異なることを示している.</p>

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ