学生多様化論の鵺的な性格

書誌事項

タイトル別名
  • The Mysterious Nature of Student Diversification Theory
  • 学生多様化論の鵺的な性格 : 1990年代以降の改革言説における展開と機能
  • ガクセイ タヨウカロン ノ ヤテキ ナ セイカク : 1990ネンダイ イコウ ノ カイカク ゲンセツ ニ オケル テンカイ ト キノウ
  • Its Development and Function in Reform Discourse on Higher Education since the 1990s
  • 1990年代以降の改革言説における展開と機能

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抄録

<p> 本稿の目的は「学生の多様化」という多義的な言葉が,大学教育改革の文脈でどのような役割を果たしたのかを明らかにすることである.そのために,現代の学生多様化論を,従来の大学生ダメ論から方法的に区別したうえで,白書と答申という政策文書の改革言説のなかで,「学生の多様化」がどう語られてきたかを辿った.その結果次のことがわかった.(1)「学生の多様化」への言及は1991年にはじまるが1990年代前半はまだ定着しなかった.(2)1995年から2000年にかけてさまざまな組織的対応を求める根拠として繰り返し使われ,改革言説のキーワードとして定着した.(3)2001年以降は改革の成果が出はじめて白書の記述は淡白になっていくが,改革志向の研究者集団を背景に答申の記述は執拗になっていく.</p>

収録刊行物

  • 高等教育研究

    高等教育研究 21 (0), 39-57, 2018-05-25

    日本高等教育学会

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