政策過程の研究のなかの公衆―政策フィードバック論の地平―

書誌事項

タイトル別名
  • Mass Publics in Research of Policy Processes: Perspective on Policy Feedback Approach
  • セイサク カテイ ノ ケンキュウ ノ ナカ ノ コウシュウ : セイサク フィードバックロン ノ チヘイ

この論文をさがす

抄録

<p>本誌の特集「公共政策と民意」との関連において,本稿では,一般的に人々を指す公衆やその選好あるいは意思としての民意が,政策過程および政治過程の分析枠組みにおいてどのような位置づけを与えられているのかを考察する。具体的には,分析枠組みに反映される「時間的射程」,民主主義観,そして政策過程における「社会的過程」と「知的過程」の関係の3点に注意を払いながら,議題設定過程および政策決定過程の研究における公衆や民意の検討を進め,さらにそれらを積極的に分析に取り込む「政策フィードバック論」の展開を追う。先行研究の多くが公共政策を従属変数と捉えてきたのに対して,その特徴は,独立変数としての公共政策が,長期的にどのように日常生活を送る公衆の認識に影響を与え,ひいては市民参加に関係するのかを考究する点にある。この議論では,公共政策を制度のように機能するものと捉えており,そのデザインが重視される。本稿では,これらの研究動向の確認が,公共政策それ自体,公衆の政治参加,そして政府の役割について理解を深めるための材料を提供していることをも示す。</p>

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ