乳癌術後単発性肝転移に対する腹腔鏡補助下肝部分切除術によって長期生存が得られている1例

書誌事項

タイトル別名
  • Long-term survival achieved by laparoscopy-assisted resection of solitary liver metastasis of a breast cancer: a case report
  • ニュウガン ジュツゴ タンパツセイ カン テンイ ニ タイスル フククウキョウ ホジョ カ カン ブブン セツジョジュツ ニ ヨッテ チョウキ セイゾン ガ エラレテ イル 1レイ

この論文をさがす

抄録

乳癌肝転移は多発・多臓器転移を伴うことが多く,予後不良で外科的切除の非適応とされることが多い.今回,乳癌術後単発性肝転移に対し手術を施行し長期生存が得られている1例を経験したので報告する.症例は62歳,女性.左D領域に1.5 cmの腫瘤を認め乳癌が否定できず乳房部分切除術を施行した.病理検査でinvasive ductal carcinoma,ER(+),PgR(+),HER2(−)であったため,術後残存乳房・腋窩照射,アナストロゾールによるホルモン療法を施行した.術後1年目の腹部造影CT検査で肝S8に3 cmの腫瘤を認めた.転移性肝癌と診断し腹腔鏡補助下肝部分切除術を施行した.術後化学療法は希望されずレトロゾールを5年間内服し,術後7年経過し無再発生存中である.乳癌肝転移であっても,oligometastasisの場合には外科的介入による生命予後改善の可能性があると思われた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ