物質ストック・フローに着目したストック型社会構築に向けた指標

  • 谷川 寛樹
    名古屋大学大学院 環境学研究科 都市環境学専攻
  • 醍醐 市朗
    東京大学 工学部 マテリアル工学科
  • 小口 正弘
    (国研) 国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター 基盤技術・物質管理研究室
  • 奥岡 桂次郎
    名古屋大学大学院 環境学研究科 都市環境学専攻
  • 高木 重定
    みずほ情報総研 (株) 環境エネルギー第 1 部

書誌事項

タイトル別名
  • Material Stock and Flow Analysis and its Indicators in a Stock-type Society
  • ブッシツ ストック ・ フロー ニ チャクモク シタ ストックガタ シャカイ コウチク ニ ムケタ シヒョウ

この論文をさがす

抄録

フロー型社会から脱却し,ストック型社会を目指すためには,社会の物質代謝,つまり,物質フローと物質ストックを把握する必要がある。環境省により推計されているわが国の物質フローは,主に投入と産出,蓄積純増,再利用から成り立っており,表裏一体となるべき物質ストックの全体像については触れられていない。本稿では,ストック型社会の構築に資する物質ストック・フロー分析を通じて,物質ストックの区分を示し,わが国の物質フローと物質ストックの状況を定量化し,さらに 3 つの物質ストック指標について検討を行った。その結果,1990 年と 2010 年を比較すると,総物質投入量は 6 割程度に減少している一方,物質ストックは 1.7 倍に増加していることが明らかとなった。さらに,物質ストックに関する 3 指標を例示したが,ストック型社会構築までの道のりを端的に示す必要があり,あるべきストック型社会像と合わせて,今後も引き続き検討を行う必要がある。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ