グルタチオン保護金クラスターによる細胞密度依存的な内皮細胞プロテオグリカン合成の制御  [in Japanese] Cell density-dependent modulation of vascular endothelial proteoglycan synthesis by glutathione-protected gold cluster  [in Japanese]

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Abstract

<p>【背景・目的】グルタチオン保護金クラスターAu<sub>18</sub>(SG)<sub>25</sub>(AuSG)は分子内の極性が小さく,無機金属とは異なる特性を有する。プロテオグリカン(PGs)はコアタンパク質にグリコサミノグリカン糖鎖が結合した複合糖質であり,血管内皮細胞層の修復や抗血栓特性に重要に寄与する。当研究室は,カドミウムや鉛などの求電子性物質が内皮細胞のPG合成に細胞密度依存的に影響することを報告しているが,求電子性を持たない金属化合物によるPG合成については未だ明らかとなっていない。本研究では,AuSGが細胞密度の異なる内皮細胞のPG合成に及ぼす影響を検討した。【方法】コンフルエント(Dense culture)および1×10<sup>4</sup> cells/cm<sup>2</sup>に播種し24時間後(Sparse culture)のウシ大動脈内皮細胞にAuSGを処理した。[<sup>35</sup>S]硫酸標識PGs量はCPC沈殿法,タンパク質発現はWestern blot法,mRNA発現は定量的RT-PCR法にて解析した。細胞内における金の蓄積量はICP-MSを用いて測定した。【結果・考察】AuSGは内皮細胞に対して細胞傷害性を示さず,細胞密度が低いほど細胞内における金の蓄積量が増加することが示された。各細胞密度の内皮細胞にAuSGを処理し,細胞層および培地中における[<sup>35</sup>S]硫酸標識PG量を測定したところ,Sparse cultureにおいてのみPG蓄積量の減少が認められた。このとき,内皮細胞が合成する主要PG分子種パールカンおよびビグリカンの発現がAuSGの処理濃度および時間依存的に共に抑制された。そこで,細胞密度により発現量が変動することが知られる多機能分子Arf6を抑制した内皮細胞にAuSGを処理したところ,細胞内への金蓄積量の顕著な変動は認められなかったが,パールカンとビグリカンの発現抑制の回復が認められた。以上より,AuSGは細胞密度によって細胞内へ取り込まれる量が異なり,細胞密度の低い内皮細胞においてはArf6が関与してパールカンとビグリカンの発現が抑制されることが示唆された。</p>

<p>[in Japanese] </p>

Journal

  • Annual Meeting of the Japanese Society of Toxicology

    Annual Meeting of the Japanese Society of Toxicology 46.1(0), P-13S, 2019

    The Japanese Society of Toxicology

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