Crohn病発症から18年を経て発症した前立腺浸潤を伴う痔瘻癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Anal Fistula Cancer with Invasion to the Prostate that Developed 18 Years after the Onset of Crohn's Disease
  • 症例 Crohn病発症から18年を経て発症した前立腺浸潤を伴う痔瘻癌の1例
  • ショウレイ Crohnビョウ ハッショウ カラ 18ネン オ ヘテ ハッショウ シタ ゼンリツセン シンジュン オ トモナウ ジロウガン ノ 1レイ

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抄録

近年Crohn病に伴うcolitic cancerが認知されてきたが,今回われわれは18年の経過を経て痔瘻癌を併発した1例を経験した.症例は52歳,男性.34歳でCrohn病と診断.46歳で左側結腸狭窄と難治性痔瘻による肛門出血増悪のため,横行結腸人工肛門造設術を施行.今回,肛門痛増悪のため近医を受診し,CT検査で肛門周囲のlow density areaと血液検査でCA19-9の上昇を認めた.下部消化管内視鏡検査で結腸・直腸に多発狭窄と,肛門より7cmに全周性狭窄を指摘.肛門部からの生検結果はadenocarcinomaで当科紹介.術前注腸検査で,右側横行結腸の双孔式人工肛門口側で小腸結腸瘻と肝弯曲部完全狭窄を指摘され,手術は腹会陰式直腸切断術,前立腺全摘・膀胱瘻造設術,大腸全摘・回腸人工肛門造設術を施行.Crohn病に伴う痔瘻癌は根治性を含め病態に応じた術式選択が肝要で,文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (11)*注記

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