健常人におけるバルサルバ効果が瞬間最大筋力に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- -筋力との関連性とリスク管理-
抄録
<p>【はじめに、目的】</p><p>内部疾患患者におけるバルサルバ現象は、リスク管理の面から避けるべきであると、さまざまな研究で指摘されている。しかしながら、バルサルバ効果と瞬間最大筋力との関連性を示した研究は乏しい。よって本研究では、バルサルバ効果の有無がバイタルサインに及ぼす変化と瞬間最大筋力にどのような影響を与えるかを検証することを目的とした。</p><p>【方法】</p><p>被験者は年齢18~22歳の健常人31名(男性 16名、女性15名)とした。バルサルバ法時と呼気時の等尺性膝関節伸展筋力(以下、筋力)をそれぞれ2回ずつ測定し、バイタルサインとして血圧、脈拍および経皮的酸素飽和度(以下、SpO2)の測定を安静時、筋力測定直後、筋力測定後5分経過時の3回実施した。</p><p>【結果】</p><p>筋力、収縮期血圧では呼気時に比べバルサルバ法で高い値を示した。バイタルサインの変化において、筋力測定直後にバルサルバ法では収縮期血圧上昇、SpO2低下を認めた。呼気時では収縮期血圧上昇と脈拍増加を認めた。</p><p>【結論】</p><p>瞬間最大筋力増強の要因として、胸腔腹腔内圧上昇によって腹筋群の緊張や体幹の安定性が向上したことが考えられる。収縮期血圧は両方法とも筋力測定直後に高い値を示し、バルサルバ法では呼気時と比較して有意に上昇していた。これは圧受容器反射による影響が考えられる。脈拍は呼気時において筋力測定直後で高い値を示した。これは循環応答に加えてベインブリッジ反射による影響が考えられる。いずれの項目でも安静時‐筋力測定5分後において有意差は認められず、バイタルサインの変化は緩徐であったため、健常人ではリスクになりうる強度ではなく、バルサルバ法による瞬間最大筋力の増強は可能であることが示唆された。今後の課題として、中高年者や高齢者などに対しても検証を行い臨床応用に繋げる必要がある。</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>本研究は、ヘルシンキ宣言を遵守し個人情報の取り扱いに配慮し、被験者の同意を得て実施した。</p>
収録刊行物
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- 理学療法学Supplement
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理学療法学Supplement 46S1 (0), C-49_1-C-49_1, 2019
公益社団法人 日本理学療法士協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288157383552
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- NII論文ID
- 130007692733
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可