ACL再建術後評価について(Triple jump test,筋力との関係性について)

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抄録

<p>【はじめに・目的】</p><p> 前十字靭帯(以下ACL)再建術後9ヶ月のTriple jump test(以下TJT)と筋力の関係性について調査した。</p><p>【方法】</p><p> 対象は症例10名20膝(男性4名,女性6名,平均身長163±8.8cm,平均年齢26.1±6.5歳)とした。TJTの測定は健側,患側に対して行い,TJTの結果を身長で除した数値をTJT身長比とし,患側の値を健側で除した値を健患比とした。等速性膝関節屈伸筋力は,酒井医療株式会社BIODEX System3を用いて角速度60,180,300deg/secにて測定し最大トルク値を採用した。それぞれの角速度の最大トルク値の患側の値を健側で除した値を健患比とした。統計学的処理にはSPSSを使用しKendallの相関係数を用いてTJTと各肢の筋力を比較した。TJT健患比と最大トルク値健患比に対しても同様の統計処理を実施した。有意水準5%未満とした(P<0.05)。</p><p>【倫理的配慮】</p><p> 本研究はヘルシンキ宣言に則り,患者情報は後方視的に収集した。</p><p>【結果】</p><p> 健側TJT身長比は屈曲180deg/sec(r=0.511)に相関が認められ,患側TJT身長比は伸展180deg/sec(r=0.511)に相関が認められた。健患比TJTと最大トルク値健患比の比較は相関が認められなかった。</p><p>【考察】</p><p> 健側TJTでは,比較的速いHamstringsの収縮と関係があると考え,患側TJTでは,伸展180deg/secと相関したことからQuadの筋力低下はパフォーマンス低下に関係することが示唆された。健患比TJTでは相関が認められずTJTは単純に筋力だけに依存していないことが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 理学療法学Supplement

    理学療法学Supplement 46S1 (0), F-118-F-118, 2019

    公益社団法人 日本理学療法士協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288157810304
  • NII論文ID
    130007693267
  • DOI
    10.14900/cjpt.46s1.f-118
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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