津波被害を受けた湧水の時間経過に伴う水質変化

  • 藪崎 志穂
    総合地球環境学研究所研究基盤国際センター 福島大学

書誌事項

タイトル別名
  • Water quality change of spring waterwhich were influenced by tsunami.
  • 津波被害を受けた湧水の時間経過に伴う水質変化 : 南相馬市沿岸部に位置する湧水の観測例
  • ツナミ ヒガイ オ ウケタ ワキミズ ノ ジカン ケイカ ニ トモナウ スイシツ ヘンカ : ミナミソウマシ エンガンブ ニ イチ スル ワキミズ ノ カンソクレイ
  • — Result of the observation at the coastal area of Minamisoma City —
  • -南相馬市沿岸部に位置する湧水の観測例-

この論文をさがす

抄録

<p>福島県北部沿岸から内陸部を対象として実施している調査地点の中から,津波の浸水被害を受けた地域の特徴的な2地点の湧水を例として挙げて,時間経過に伴う水質等の変化について示した。両地点のECや水温,溶存成分,安定同位体などの変化の結果,比較的,地下の浅い部分を流動していると思われる湧水では津波の影響が水質にもあらわれていたが,影響は徐々に減少していることが示された。一方,より標高の高い内陸部で涵養されたと予想される滞留時間の長い湧水では津波の被害は殆ど生じておらず,震災以降ほぼ一定した水質組成を示していることが明らかとなった。沿岸域における復興事業などに伴う水質変化などを把握するためにも,継続的な調査が重要であると考えられる。</p>

収録刊行物

  • 地下水学会誌

    地下水学会誌 61 (1), 65-73, 2019-02-28

    公益社団法人 日本地下水学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (6)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ