固形リン除去剤による浄化槽排水中のリン除去効果

  • 藤村 葉子
    千葉大学大学院工学研究科共生応用化学専攻
  • 菅原 崇聖
    公益社団法人福島県浄化槽協会福島支所
  • 近藤 宗浩
    日化メンテナンス株式会社経営管理本部
  • 稲森 悠平
    国際科学振興財団バイオエコ技術開発研究所
  • 稲森 隆平
    国際科学振興財団バイオエコ技術開発研究所
  • 天野 佳正
    千葉大学大学院工学研究科共生応用化学専攻 千葉大学総合安全衛生管理機構
  • 町田 基
    千葉大学大学院工学研究科共生応用化学専攻 千葉大学総合安全衛生管理機構

書誌事項

タイトル別名
  • Removal of Phosphorus from Domestic Wastewater in Actual On-site Treatment Systems using Phosphorus Removal Pellets

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抄録

<p>浄化槽排水中のリン除去を目的として,最近開発された固形リン除去剤を用いて,戸建て住宅に設置された各種浄化槽排水におけるリン除去効果を実態調査した。単独処理浄化槽,従来型合併処理浄化槽,窒素除去型合併処理浄化槽においてミョウバンを主成分とする固形リン除去剤(400 g/week, 800 g/week)を曝気槽及び原水槽にそれぞれ投入したところ,浄化槽によりばらつきが見られたもののおおむね1週間後から放流水中の全リン(T-P)およびリン酸態リン(PO4-P)の低下がみられた。また,BOD,COD,全窒素(T-N)の除去等への悪影響はみられなかった。T-Pは浄化槽の状態により,SSが高濃度の時に高濃度となる傾向がみられた。浄化槽の運転状況が正常な時の固形リン除去剤投入時の放流水T-P濃度を投入無しの時のT-P濃度に対する比率で表すと,単独処理浄化槽,従来型合併処理浄化槽では曝気槽,原水槽に固形リン除去剤を投入した場合のいずれも,0.3~0.6となった。窒素除去型合併処理浄化槽では曝気槽投入時のリン除去率は低かったが,原水槽投入時には投入無し時に対するT-P濃度比率は0.6前後となった。</p>

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参考文献 (16)*注記

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