若年で胸郭出口症候群に手術を要したオーバーヘッドスポーツ選手の特徴

• 武長 徹也

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 古島 弘三

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 草野 寛

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 船越 忠直

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 古賀 龍二

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 山本 譲

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 宮本 梓

  慶友整形外科病院リハビリテーション科

• 井上 彰

  慶友整形外科病院リハビリテーション科

• 村山 俊樹

  慶友整形外科病院リハビリテーション科

• 堀内 行雄

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

• 伊藤 恵康

  慶友整形外科病院スポーツ医学センター

抄録

18歳以下の若年で胸郭出口症候群（TOS）に対し手術を要したオーバーヘッドスポーツ選手の特徴を明らかにするため調査を行った．TOSに対して手術を施行したオーバーヘッドスポーツ選手110例119肢を対象とし，手術時年齢で18歳以下群と19歳以上群に分け，術前臨床症状，画像所見，術中所見などを比較した．18歳以下群は82例89肢（平均15.8歳，男性78例，女性4例，野球75例），19歳以上群は28例30肢（平均20.6歳，男性26例，女性2例，野球26例）であった．臨床症状の各項目に有意差は認めず，18歳以下群の特徴として①前中斜角筋間距離が狭い，②肩関節90度外転外旋位で腋窩動脈2nd partの血流が遮断される選手の割合が高い，③挙上位血管造影3DCTによる鎖骨下動脈の圧迫所見陽性率が高いことが明らかとなった．静的，動的に肋鎖間隙が狭い選手ほど，オーバーヘッドスポーツキャリアの早期でTOSを発症し競技継続困難となり手術を要すると考えられた．

収録刊行物

• 肩関節

  肩関節 43 (2), 584-588, 2019

  日本肩関節学会

キーワード

• 胸郭出口症候群
• オーバーヘッドスポーツ
• 第一肋骨切除術

詳細情報

• CRID: 1390001277350071552
• NII論文ID: 130007708981
• DOI: 10.11296/katakansetsu.43.584
• ISSN: 18816363
• ISSN: 09104461
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可