小学校・中学校・高校で受けてきた心理教育の頻度および有効度の認知 ―いじめに関する心理教育の影響に着目して―

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タイトル別名
  • Frequencies and Perceived Effectiveness of Psychoeducational Programs in Elementary, Junior and Senior High Schools
  • ショウガッコウ ・ チュウガッコウ ・ コウコウ デ ウケテ キタ シンリ キョウイク ノ ヒンド オヨビ ユウコウド ノ ニンチ : イジメ ニ カンスル シンリ キョウイク ノ エイキョウ ニ チャクモク シテ

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抄録

<p>本研究は,大学生385名を対象に回想法を用いた調査を実施し,大学生個人がさまざまな心理教育をこれまでにどのくらい受ける機会があったのか,またそれらの心理教育の有効性をどう認知しているのかを検討することを目的とした。また,近年学校でのニーズが高まっている「いじめに関する教育」に焦点を当て,自由記述により収集した質的なデータの分析も行った。その結果,心理教育の種類により学校段階で受けてきた頻度には差があることが明らかとなった。受講頻度と大学生が現在感じている有効度には関連が認められ,受講頻度が高いほど有効度が高く,その傾向はスキルトレーニング系の心理教育で特に強かった。一方で「いのちの教育」「人権教育」「いじめ予防教育」については,受講頻度と有効度は高かったものの,両者の間には強い相関は示されなかった。いじめについての自由記述の分析からは,受講したことのポジティブな側面とともにネガティブな側面が明らかとなったことから,受講頻度以外の要因が有効度とは関連している可能性が示唆された。以上の結果を踏まえ,心理教育の現状と課題が考察された。</p>

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