育苗初期の温度条件がケール苗の下胚軸伸長および活着力に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of Different Temperature Conditions during Early Seedling Stage on Hypocotyl Length and Rooting Ability in Kale
  • イクビョウ ショキ ノ オンド ジョウケン ガ ケール ナエ ノ カハイジク シンチョウ オヨビ カッチャクリョク ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>露地野菜のセル育苗は,高温多湿で過密植条件で行われ,徒長気味の苗となりやすい.下胚軸が伸長しやすいケールにおいても,圃場での苗の活着率には苗の良し悪しが影響し,収量性にも影響する.そこで,ケールの良質苗生産のための育苗温度条件の影響について,苗の下胚軸長および根の活着力を調査した.ケールの下胚軸長は温度に影響され,播種4日後からの育苗温度が高いと下胚軸が伸長しやすく,育苗初期の温度条件が重要な環境要因であることが明らかとなった.そこで下胚軸が伸長しやすい播種4~7日後までの4日間を15°C程度の低温で処理すると下胚軸の伸長が抑制され,定植後の活着が向上した.この温度条件は明期に特に大きく影響し,明期の高温は下胚軸が伸長しやすいため不適であると考えられた.また低温で処理しても根量は増加しなかったことから,活着力の増大は根の活性の増大によるものと推察された.以上のことから,ケールの育苗において,播種4日後からの4日間における日中の気温を低く管理することが良質な苗生産につながると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 18 (3), 235-241, 2019

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (10)*注記

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